吉田秋生のBANANA FISHである。
実は、コミック誌連載当時は内容が衝撃的過ぎてついてゆけなかった。
高校時代にアメリカに留学した経験まであったのに、R20...X指定の映画を見るような感覚がしたのである。
LaLaや花とゆめを愛読していたのだから、
山岸涼子、木原敏江、竹宮恵子などの大御所作品に始まり、森川久美や河惣益巳が大好きだった。しかしその延長で....とはいかなかったのである。
それがこの年になって、アニメの美麗な画像を見ることになり、続きがどうしても知りたくなって、ネットで全巻ダウンロード、一気に読みふけってしまった。
児童ポルノとロリポルノアニメで、世界中から非難を浴びる日本となり、RPGその他ゲームではどぎつい殺し合いシーンに普通に出会える時代である。
当時の時代背景もあり、原作には郷愁すら感じる部分もあるが、アッシュの抱えた問題は現世界により生々しく被る。
あらゆる犯罪において昔から児童虐待が私は一番嫌いなのだ。その手のニュースを聞くと精神の軸がぐらつくような気持ち悪さに襲われる。
子供の心や感性は無防備でとても敏感で繊細なものだ。受けた傷は一生引きずるトラウマになる。私自身は大事にされて育ったのだと思うが、型破りに天衣無縫だった為の見返り傷はどこかに持ち続けている。
ましてや、虐待死も言語道断だが継続した性的虐待を継続するなど、貴い幼い命を捨てても構わない物として扱う、人間であることを加害者自体が放棄した行為である。
痛みは救いを求める。生きようと絶望しもがいては救いを求める。
アッシュは最期に一瞬救いを得たようだが、彼の死を幸せだったと思う者は残された知人達の中には1人もいなかっただろう。
アッシュが抱え続けた痛みは関係が深かった友人であればあるほど、自分の痛みと引き継いだはずだから。
大きな富や名分や権力が子どもにとっていかほどの物だろう。子どもにとって一番必要なものは両親の深い愛情である。
アッシュは求めて得られない境遇でも、生きる上での最大価値がわかっていた。
だから世界一の大国を支配できる機会と能力を持っていても見向きもしなかったのだと思う。
現代に舞台を適合させながら原作の台詞に忠実に作られているアニメの展開が楽しみである。
Lugh well!so Live well...
仕事と家事と子育てと趣味の合間の心の本音。 或いは、子供たちに残す覚え書き。 So...Love much! In planet earth.
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